賃貸物件の間取り図のチェックポイント

賃貸物件の間取り図のチェックポイントとは?

部屋探しは物件情報を見て、気に入ったものがあれば内見に出かけるという流れで行います。不動産屋さんがおススメする物件を案内されるがままに内見して回るという方法もありますが、効果的なやり方とは言えません。

希望に近い物件を見つけるためには、まず間取り図から得られる物件情報から選定し、クリアした物件を見に行くという方法が確実です。

建物構造が音漏れに大きく影響

建物の構造をザックリと3つに分けると以下になります。

  • 木造
  • 鉄骨造(S)
  • 鉄筋コンクリート造(RC)&鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC)

構造という観点から物件を選ぶ時に一番注意したいのは、音漏れです。もちろん、騒音は「住んでみないと分からない」ことも多々あります。と同時に、騒音は賃貸住宅で発生する近隣トラブルで常に一位に挙げられている大問題なのです。

建物別の防音性と特徴

構造の違うそれぞれの建物について、その防音性と特徴について解説します。

アパート・コーポ・ハイツ

色々な呼び名がありますが、明確な違いはありません。基本的に、

・2階建ての低層住宅
・木造や軽量鉄骨造

の物件がアパート(コーポ、ハイツ)と称されています。

鉄骨造(S)でも、「ALC」と表示されている物件は、軽量発砲コンクリート(ALC)が埋め込まれているので、防音性が高くなっています。

木造や単なる鉄骨造は、壁が空洞という物件も多く、その空洞部分で音が響き、隣の部屋に筒抜けなんてこともあります。

マンション

構造としては、鉄骨造(S)、鉄筋コンクリート造(RC)や鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)の物件を指します。RCとSRCは防音や振動に強いのですが、鉄骨造(S)のマンションの防音性はあまり期待できないと考えた方がいいでしょう。その分、家賃は低く設定されていることが多いようです。ちなみに、マンションの家賃は同じ広さのアパートに比べて約1割ほど高くなっています。

テラスハウス・メゾネット

テラスハウスは、2階建て住宅が数件くっついているような形の連棟式(長屋方式)の住宅のこと。専用の庭やテラス、駐車場などを完備していることが多く、一戸建てに近い感覚で入居できます。

メゾネットは、室内に階段があり、2階部分に専有部分がまたがっているマンションのことです。

どちらもファミリー向けの物件ですが、テラスハウスをメゾネットと呼ぶなど、不動産屋さんによって呼び方が異なる場合もあるようです。

一戸建て

構造は木造、鉄骨造(S)、鉄筋コンクリート造(RC)などがありますが、昔ながらの木造が多く残っているのが特徴です。

K・DK・LDKの違いは? 間取り図のココをチェック

間取り図には色々なアルファベットが並んでいます、これらは部屋の名称を略したものです。

  • 1R…【ワンルーム】の略。キッチンが居室(寝室)と一体化している部屋のことです。
  • K…【キッチン】の略。4.5畳(帖)未満
  • DK…【ダイニング・キッチン】の略。ダイニングは食堂の意味で、テーブルを置ける程度の広さがあるキッチンをDKといいます。1DKの場合は4.5畳(帖)以上8畳(帖)未満、2DKの場合は6畳以上10畳未満です。
  • LDK…【リビング・ダイニング・キッチン】の略。リビング(居間)とダイニングキッチンが一体化した部屋です。1LDKの場合は8畳以上、2LDKの場合は10畳以上です。

これらの表記は、部屋数がどれくらいあるかを示すものです。例えば、「2DK」は6畳以上10畳未満のダイニング・キッチン+居室2部屋、「2LDK」は、10畳以上のリビング・ダイニング・キッチン+居室2部屋ということになります。

「2DK」や「2LDK」は部屋の数を表すものですから、全体の広さは分かりません。「1R(ワンルーム)=狭い」というイメージがあると思いますが、ビックリするような広さのワンルーム物件があるかもしれません(笑)。

つまり、各部屋の畳数や総面積もきちんとチェックする必要があります。

間取り図に登場するアルファベット表記には以下のようなものもあります。

  • MB…【メーター・ボックス】の略。電気やガス、水道などのメーターがあるスペースです。
  • PS…【パイプ・スペース】の略。配管などが設置されている場所です。
  • UB…【ユニット・バス】の略。
  • WC…【ウォーター・クローゼット(便所)】の略。
  • CL…【クローゼット】の略。
  • WIC(WCL)…【ウォーク・イン・クローゼット】の略。
  • SB…【ジュースボックス】の略。
  • WM…【ウォッシュマシン】の略。洗濯機を置く場所のことです。「W」のみで表記されることもあります。
  • SB…【シューズ・ボックス】の略。玄関にある靴箱のことです。

間取りによって住み心地は180度違う

部屋の数や広さをチェックしたら、もうひとつ確認しておくべきことがあります。

部屋の使い勝手は、広さや部屋の数だけでは決まりません。いくら広くても生活動線(部屋の中での人の移動)によっては使いにくかったりするのです。

下のイラストは同じ「2K」の物件ですが、部屋の配置がかなり違います。

Aは『振り分け』と呼ばれるタイプで、キッチンからどちらの居室にも直接行くことができます。居室同士のプライバシーが保ちやすいという特長があります。ルームシェアや兄弟同士の同居などにピッタリです。

Bは『直間』と呼ばれるタイプで、居室が並んで配置されています。玄関から奥の居室に行くためには、間の部屋を通る必要があります。プライバシーという点ではAに劣るかもしれませんが、部屋の間の扉を開けておけば、物件全体を広々と使うことができます。広さを求める人やファミリーに人気のタイプです。

AとBのどちらのタイプを選ぶかは

  • 生活動線
  • プライバシー
  • 各部屋の利用方法

の3点が大きく影響します。

日当たりを決める部屋の向き

インターネットや情報誌に掲載されている部屋の向きは八方位で表示されており、一番人気はもちろん南向きの物件です。それに続くのは「東向き」「西向き」でしょうか。

東向きの部屋は、午前中なら冬はある程度の日差しが入りますが、夏はの日差しは気温の低い時間帯なのでさほど苦にならないはず。生活時間帯によっては、日に当たった気になれないかも…。

西向きの部屋は、冬の午後は比較的暖かく過ごせますが、夏の夕方には西日が入るため、仕事から帰ったら部屋がサウナ状態ということもあり得ます。ちなみに、北向きの部屋というのは、市場にほとんどありません。

バス・トイレ一体型は居室(寝室)が広め

最近では敬遠される傾向にあるのが、バス・トイレ・洗面所が一体化したユニットバスです。確かに

浴槽の外で体を洗うスペースがない
便座カバーやトイレットペーパーが湿る
落ち着いて用を足せない

といったデメリットはあります。

しかし、間取り図を見ると、同じ間取りで同じ面積であれば、ユニットバスを採用している部屋の方が居室の面積が1~2畳も広い傾向があります。人気がないため家賃も安めの設定であり、掃除が楽というメリットもあります。ユニットバスがあまり気にならない人にとっては掘り出し物となりえる物件です。

最上階のロフトは要注意

間取り図では点線の×印で表示されるロフト(屋根裏)に過度な憧れを抱いている人はまだまだ多いようです。確かに使い方次第では楽しい空間を作ることができます。

しかし、ロフトは暖房や太陽の熱が集中しやすいというデメリットがあります。冬は暖房をつけても階下はなかなか暖まらない上、夏は暑くてとても寝られないという声をよく聞きます。特に部屋が最上階だと、屋根からの熱がモロに集まってしまいます。

ベランダは壁付きを探そう

バルコニーとベランダの違いはクイズ番組などでもよく見かけますが、実は賃貸物件では明確な使い分けがされていません。

1階部屋でも、ベランダがついている物件は防犯上有効と言えます。
基本的にマンションのベランダは隣とつながっているタイプで、アパートは各戸ごとの独立タイプが多いようです。そして、外から部屋の内部が見えないように壁付きが人気です。

アパートの場合はベランダがない物件もよくあるので、チェックが必要です。

人気のフローリング

部屋選びの絶対条件に挙げられることもあるフローリング。見た目のおしゃれさももちろんですが、

  • 畳やカーペットに比べて汚れが付きにくい
  • ダニやノミの温床になることがない
  • 家具の重みによるヘコミがつきにくい

といったメリットがあります。強いてデメリットと探すなら、冬は氷のように冷たくなることでしょうか(笑)。今は床暖房を完備した部屋もありますが、そういった部屋は当然家賃が割高になっています。

ちなみに、賃貸物件の多くでクッションフロア(CF)と呼ばれるビニール素材の木目調の床が採用されています。実はこのタイプはフローリングとは呼べません。フローリングはあくまでも木でできている床のことです。

隣の間取りで防音性は大きく変わる

部屋を探す時に隣の部屋の間取りまで見られるようになれば上級者と言えるかもしれません。
下のイラストのように、隣と接した壁に収納スペースがとられている構造を「反転間取り」と言います。収納された衣類などが防音材の役目をしてくれるので、かなりの防音効果が期待できます。

もちろん、上下からの騒音は避けられませんが、角部屋&最上階の「反転間取り」の部屋であれば、騒音に悩まされるということはなさそうです。

隣の部屋の間取りは、不動産屋さんに相談してみてください。

まとめ

部屋探しの決め手はもちろん自分の目で部屋を見ることに尽きますが、間取り図の段階で分かることも多くあります。最後に書きました隣の部屋の間取りなどは、見取り図でないと得られない情報と言えるでしょう。

特にたくさんの物件の中から自分好みの部屋を探し出す初期段階では、見取り図を活用していものです。

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